おかあさんになりたい

 堀田あけみ

 4-88304-433-5

 四六判・税込価格1,575円



『1980 アイコ十六歳』といえば、思い出される方も多いのではないでしょうか。史上最年少で文藝賞を受賞した堀田あけみ氏も、電撃的な結婚を経て、すでに2児の母。本書は、堀田氏の結婚から第一子誕生までの抱腹絶倒・波瀾万丈の日々を赤裸々に綴っています。どれくらい赤裸々かというと、「チェックワン騒動」「かみさん孕ませちゃって発言」「痔の手術パニック」「トイレのスイッチ取り違え事件」「大手出版社からの嫌がらせ電話」「妊娠中毒症・ゾウの足現象」そしてクライマックスは「おしも切ります!んぢょき!!」という具合。「自分のやりたいことをするので精一杯」から、「家族について、家族のためを、少しだけ考えたい」に変わる年頃のアナタに、ゼッタイおすすめの一冊です。妊娠している人もする予定の人もはるか昔にした人も一生しない人も、まちがいなく楽しめます。(担当編集者談)



第一章 たのしい家族計画:今の家族に満足していますか?家族はみんな幸せですか?なんとなく「普通の家族」のかたちにしがみついていませんか?そんなことを考えさせられるオープニング。一人暮らしも二人暮らしも体験した上での、三人家族。「今が幸せ」と言える著者の家族考。
第二章 こんなふうに始まるもの及び妊娠の基礎知識:「うっ」って口を押さえて洗面所に……!なんていうのはドラマの中の話。妊娠、妊婦にかかわる話ってけっこう実態とかけ離れてます。周囲(とくに夫)は、「いかにも妊婦」という姿を妻に期待するんですが……。
第三章 つわりはまだか-初期-:妊娠初期といわれる時期、たいていの妊婦は「つわり」に苦しむ…と思いきや、個人差がかなり大きい。ただただ眠い、だるい、吐き気がする(けど吐けない)、など、新米妊婦にとっては「外見からは妊婦に見えない」だけにつらい時期。
第四章 コスプレ妊婦-中期-:「妊婦に見られたい!」って気持ち、わかりますか? なかには絶対マタニティは着ないという人もいるようですが、やっぱり「どこからどう見ても妊婦」というかっこうを一度くらいはしてみたい、というのが偽らざる妊婦心理(?)。
第五章 妊婦って奴ぁ:妊婦の法則その1。妊婦は不経済。上から下まで、普通のサイズのものは身につけられないし、マタニティ用品はどれも高い。その2.妊婦は感情の起伏が激しい。怒る、泣く、身近な人に当たる。「手に負えない」と嘆く前に「相手は妊婦」だということをお忘れなく。
第六章 妊娠中毒症です-後期-:生まれてこの方「結膜炎」以外、医者の世話になったことの無い著者に、初めての「入院」宣告。「むくんでます」との診断に、足を見るも、「もともと細くはなかったし、運動もしてるし、塩分も控えてるし」と納得いかない。しかし、事態は深刻でした。
第七章 その日まで、あと少し:「うわぁ!人間の足の形してる!」と驚く夫もすごいけど、それほどむくんでたのに気づかなかった妻もすごい。漢方薬、食事制限、水分制限の甲斐あって、むくみは徐々に改善。でも、やっぱり入院はつらい。とくに、同室者に恵まれなかったりすると…。
第八章 すべては君だったんですね:いよいよだよ、いよいよ分娩室だ!「ふはははは!」最後の高笑い。来たよ、来た。もうこうなったら「どんなに痛くてもかまわん、早く出てこい」という心境。すごいですね、妊婦って。この強さが、新たな人間を生むんですね。誕生の瞬間まで、読んでるほうが、力んでしまいます。
第九章 多忙な一週間:生んじゃったらそれでおしまい、ではないところが辛い。でも、たぶん気がはってるんでしょうね。おっぱいの時間になると起きちゃうのが、母親というもの。新生児を扱うなんて、生まれて初めて。犬や猫じゃない「人間の赤ちゃん」を、おっぱいあげて、おしっことウンチの世話をして、育てていかなくちゃいけないんです。
最終章 一生こいつの親である:そう、生んでしまったからには、一生その子の親なんです。子どもにしたって、生んでくれた人の子であることからは一生逃れられない。どんなに立派な大人になったって、「君はまるごと、このお腹のなかにいたのよ」なんですね。不思議だし、大仕事だし、そりゃ大変。でも、子どもをお腹に宿すほうの性に生まれて、ちょっと得した気分。だって、たのしいもの。